上手な打ち方の説明をちょろりとしてみましょう
以前も説明しましたが今回の打ち方のほうがコストはかかりますが
きれいに打てます。


以前の説明ではゴム板の上で裏側から打ちなされ、と書きましたが
これに+αの工夫を加えます。


このようにゴム板の上にアクリルカシメがすっぽりとハマる穴を開けた革を
貼ります。

このようにすっぽりとはまります。
この状態で革を載せて小カシメ打ち棒で打てば成功率がグッとあがります。
なんでカシメを打つ際にいちいち打ち皿を使うのか?
普段カシメを打つ際に皆さん打ち皿やオールマイティープレートを使っていると思います。
写真を見てもわかるようにカシメの形にあわせて凹んでいます。
凹んでいることで真ん中部分に力が集中します。
パラボラアンテナや凹面鏡と同じ考え方です。
で、なんで今回革に穴をあけたものを貼りつけたの?
ほんとはアクリルカシメの形に合わせた打ち皿で打つのが一番きれいに打てます。
ですが、そんなものを作っているととても手間がかかりますので今回は
上記のように革で壁を作り力が逃げないように閉じ込めました。
これに加えて以前話した注意点を気にしたら失敗率がかなり下がります。
《金具》謎のジャンパードットホックがつけられない>>ホックボタンに関する驚く話: レザークラフト・フェニックス
《道具》木槌の違い: レザークラフト・フェニックス
卓上ボール盤を持っている方ならアクリルの形にあわせてゴム板に
穴をあけるのも手です。
ゴム板もなにげに使い方次第でかなり便利に使える道具ですがそこらはまたいつかの機会に。。
失敗する。というか薄い革に取り付けたい
薄い革に対して足の長いカシメはほぼ確実に失敗します。
例えば今回のアクリルカシメは足の長さが9mmあります。

これを1mmの革に取り付けたい場合はほぼ確実に無理です。
それでもつけたい、というのならば足の長さを短くするために
このような革のワッシャーをつけましょう


この革ワッシャーは厚み3mmあります。
足の長さ9mm-ワッシャー3mm=足の長さ6mmになります。
ここまで足の長さを減らしたとして2mmが限度だと思います。
じゃぁ薄い革に長い足のカシメはつけられないの?
基本的にオススメできません。
「面積の大きなカシメには足の長いカシメ。
面積に小さなカシメには足の短いカシメ」が使われます。
面積が大きなカシメはそれだけ革に対する負荷が大きくなります。
そのためその分だけ厚い革に取り付けた欲しい、というのが金具メーカーの考えです。
逆に面積の小さなカシメには足が短くされています。
これは厚い革に面積の小さなカシメを取り付けるとそれだけ外れやすくなります。
そもそも需要がありませのでメーカーが作りたがりません。
厚い革に足の短い飾りカシメをどうしてもつけたい!
この場合は「カシメの足の長さを減らすために革ワッシャーをつける」とは
逆の手法を試しましょう。そう、「革を薄くする」というだけです。
全体的に薄くしたら意味はないのでカシメをつける部分だけを薄くしましょう。
硬い革などでしたらこのように折り曲げて削ぎ落して行きましょう

ゾリゾ〜リと

これは削った部分の断面部分です。
この削ぎ落とし方は簡単に一部分だけを薄くできますのでお勧めです
