カービングや染色には普通タンニンなめしの革を使います。若い人が持っているロングウォレットなどに使われている革がタンニンなめしです。タンニンなめしの革は水に弱く、ぬれた状態で爪で引っかくと跡が残ります。この性質を利用したのがカービングです。
さて、カービングや染色に最適というタンローは何がどう最適なのでしょうか?普通タンニンなめしの革にはオイルが若干含まれています。オイルが含まれていたほうがダメージにも強いですし、水にも強くなります。ですが、カービングをする際にはこのオイルが邪魔になります。オイルによって水が染み込みにくくなり、刻印によるダメージにも強くなり結果的にきれいに刻印模様が打ち込まれません。
その点タンローはわざわざオイルを取り除いています。ですので触った感じは多少かさついています。
タンローはオイルを抜くことで水の浸透がより入りやすくなります。だからこそカービングやスタンピング、染色がきれいに表現できます。
タンローはオイルを抜くことで蛍光灯の光で焼けてしまうほどダメージに弱くなる。だからこそ作品を作り上げたときに太陽の光で表面があめ色に変わっていくのです。
当店ではタンローは全て紙でくるんでいます。蛍光灯の光によって焼けが生じてしまうからです。購入後も紙に包まれたままの状態保存をお勧めします。
カービングをする人がよく購入されますが、「きれいにエイジングをしたい」という人も購入されますね。
当店販売のタンローはAとBに等級が分かれています。
これは生産過程の初期において「もとの原皮に傷があるかどうか」でABと等級が分けられます。
ということは、、
「なんだ、今回のB品はえらく綺麗だな!でもAはもっと綺麗だな!」とか
「ぎゃ〜!今回のB品は全体的にもうちょい、だな、、、Aももうちょい、、」という事が多々生じます。
ほんとに革ってやつぁ水物ですわ
厚さは5mm前後、
A品 100円
B品 105円
となります。
(2011/03/29現在)