あぁぁぁぁ、、、orz マニアックな本棚構成していて好きだったのになぁ
12時まで営業していたから助かったのに。雑誌もきれいに陳列されていたのになぁ。。
同時に思ったのは「どれだけ優れていても潰れた店は悪い店」ということ。
お客に安定的に商品を提供するのが最高のサービスだと思うわけで。
「ムラキさんはなんでそう思うようになったんですか?」
過去に本屋バイトで1軒潰すのに立ち会ったり、他の仕事で店立ち上げたりしたからねぇ。
まぁ、その関係で今でも本や印刷物関係の情報はさらっと流し見をしています。
で、たまにみるのが俗にいう2chまとめサイトで本に特化した「ぶく速」というサイト
先日見ていたら「ぶく速 革のブックカバーのデメリット」というまとめがあり、
ちょいと面白かったので革業者から見た感想を書いてみましょう。
145 名前:_ねん_くみ なまえ_____[sage] 投稿日:2012/03/13(火) 20:10:25.70 ID:???
革のブックカバーを使い始めて2年経過。
最近、1日カバーしただけで、
革から染み出した油でページが汚れる様になってきた。
しかも、時間が経っても取れない。
せっかく外観は味が出てきたのに、こんなデメリットがあるとは。
5000円だったから質は悪くないはず。
何か良い対処法をご存知の方いますか。
という書き込み。
上記まとめを見るとわかりますが、購入店も書いてあります。
原因は?
2年経過してオイルが染みだしてきたとのこと。
写真を見た限りだとおそらくタンニン革で生産工程の最後にオイルを
入れてしっとり感を出していたのかな、という推測がたちます。
(まぁ、我ながら当り障りのない回答だな、)
販売サイトを見る限り「素上げ仕上げ」ということなので色落ち・色移りの
可能性もあるなぁ。
ムラ模様があるのでオイルは使っているように見えますな、これ。
とりあえずサイトの写真・書き込みを見る限りは
・中に入っていた油が外に染みだしてきた
・吟面が使い込んで柔らかくなったことで染みでてきた
というのが推測できる点かな、と思います。
ここら以上の回答になるときちんと皮革研究所なりで調べてもらわないとさっぱりですね。
対処方法
対処方法としては書き込みにある
・カラカラに乾かす
・毎日、乾いた布でから拭きする
というのはどっちもたいして期待出来ないように思えます。
カラカラに、という作戦は革を傷めます。
乾いた布で拭き取る、といってもじんわりとは出てくるかと。内蔵されている油分を
全部抜くのはちと難しい。
豪快な手としては
・レザーソープなりで洗って陰干し
という方法もあります。ただ、これにしたって陰干し乾燥後はラナパーなりの
手入れ油を入れてあげないとやはり革には良くない。
ただ、「革の吟面に油を入れて、床面には入れない」という回避手段もありますな。
これをやると状況は改善されるだろうけど、革の感触は変わるでしょうな。
そもそも革でブックカバーはダメなの?
159 名前:_ねん_くみ なまえ_____[sage] 投稿日:2012/03/14(水) 16:53:19.70 ID:???
>>145
俺も悩んでる
3年使った革のブックカバー、手が黒くなるw
今度はキプリスのレーニアカーフを買おうと思うのですが
色が落ちたり手や本が汚れたりしますか?
革はダメなんだろうか・・・
革のブックカバー全部がダメとは思えません。
ただ、エイジングや焼けを楽しめるタンニン革の場合は
色落ち・色移りの可能性はオイルを使おうが使うまいが必ず可能性として残ります。
クローム革のほうがその可能性が低いですが、それでも色落ち・色移りの可能性はあります。
あ、上記のキプリスのレーニアカーフ、というのがどういう革かは知りませんが、
写真見る限りはクローム革、かつ財布も作られているくらいなので
色落ち色移りの可能性は低いかな、と思いますな。
そういう革はどう見極めたらいいの?
革の段階でちょいと水に濡らして白い紙なりにこすってみて色が移ったら
危ない、と思ったほうがいいです。
ブックカバーって作るの簡単じゃないの?
初心者の方でも作りやすいので当店でも「はじめて作る!」という方には
よくブックカバーをおすすめします。
まぁ商売でお金もらうねん、という場合は「好きな革を使う!」だけじゃなくて
上記の点まで考えないと後々まずいよ、という話ですな。
オイル・色落ち・色移り以外にも下記のような点を商売として考える際には気を使わないと
本を傷めます
・表紙に接する部分はどうするか?革そのものが表紙を傷めないか?
(新潮文庫とか昔の文庫の表紙は印刷が弱くて弱くて、、評論社の昔の指輪物語など紙質がどれだけ悪いやら。。)
・文庫のサイズ
(出版社ごとに文庫のサイズって微妙に違います。早川書房のトールサイズはカバー製作者泣かせにもほどがある)
・栞に使う紐はどのようなものを使うべきか
(リボンじゃだめなんだ、あれは)
・折り返し部分はどうするか?
・個人的に合皮のブックカバーは安いけど劣化が早いのでおすすめしづらい
などが考えられます。
前回のジャパンレザーアワードのアマチュア部門受賞作品はブックカバーでした。
ブックカバーという単純な形ですが、創意工夫や考えなきゃいけない点は多いよ、という話でした。

ブックカバーの新しい形態〜apanLeatherAwardアマチュア部門を受賞した作品を弄んでみよう: レザークラフト・フェニックス
受賞者さんの他の作品 相変わらずのギミック好きだなぁ。。
ブログで展示会4|ハナオカ商店カバン教室展「イロタマゴ」のブログ
使用者がよくないメンテ用品を使ったか、塗りすぎたか、もしくは塗ってすぐに本にカバーをつけたなどもかんがえられるのではないでしょうか。
もしくは色移りをオイルと勘違いしているとか。カバーか本が湿った状態なら2年後でも一日で十分色移りしますね。色移りは染料仕上げの革だと防ぎようがないですしね。
私はブックカバーをオイリーな革を使うときは裏にも革を張っています。
そして図書館で借りた本には色革ではなく生成りの革を使った図書館用の専用カバーを使ってます。
ちなみにソフトヌメがちょうどいい柔らかさと手触りです。
正直革を触ってみないと確信が持てないんですよねぇ。直営店が近いので油とり紙でも持って行ってみようとは思っています。
数年経過してオイル、という事例は皮革ハンドブックかトラブル事例集で見た記憶があるから裏取りしようとは思っています。
写真見る限りムラッ気があるのでオイルが入っているように見えるのが気になっています。
>そして図書館で借りた本には色革ではなく生成りの革を使った図書館用の専用カバーを使ってます。
ものすごく正解ですね。
染料仕上げの革の場合は何があるかわからないし、濡れたら移る可能性もありますからねぇ。
>ちなみにソフトヌメがちょうどいい柔らかさと手触りです
ありがとうございますorz あの子は最初にブックカバーなど作る、という方によくおすすめしていますわ