道具を作る職人さんってのはとってもすっごくレア、という話。NIJIGAMI TOOLにからめてダラダラと: レザークラフト・フェニックス

「おや、ムラキさん。
面白い革包丁が依頼されて出来上がったんですよ」
ほう?
※写真で革包丁の持ち方が逆でしたわ。後日訂正します。
「お客さんの革職人さんからの依頼で試験的にできたんですよ」

ぱっと見は普通の革包丁だけど、、、
包丁の仕立てまでできたの?木工だけかと。
「包丁部分は外注ですよ。
きちんとした刃物会社にお願いして作ってもらっています。
この品の目玉は刃先から包丁の柄部分まで1枚成型なんですよ」
!!刃先から柄の部分まで1枚鋼で作って柄の部分だけ木でサンドイッチしたってこと!?
「刃先部分は地金と鋼の2層構造になっています。
刃の延長が途切れること無く柄の先端までしっかりと延びています
鋼は青砥2号を使っています」
これを依頼した革職人は革包丁の不満点がわかっている人だなぁ
すごいもの作ったな
革包丁はテコの原理(支点力点作用点)が働いている美しい道具です。

支点と力点の距離が長く、支点から作用点の距離が短いほど作用点に及ぼされる力は強くなります。
これがどういうことを意味するかというと、、
革包丁は柄が長く刃物部分が短い不恰好な形になっています。
が、
柄が長いのは支点〜力点の距離を長くすると同時に、手で保持しやすくすることで
力点に及ぼす力を強くします。
不恰好に見えるけど手にフィットしやすくよく考えられた美しい形状だと思うわけです。
ところが、従来の革包丁は刃物部分を木製の柄にぶっ刺しているため多少のガタツキがありました。
この「多少」のガタツキがクセモノで力点に及ぼした力が抜けてしまう一因になっていました。
使い込めば使い込むほどこの金属と木の接触点が徐々にグラついてしまっていました。

が!
今回の革包丁は刃先から柄の部分までが1枚の刃物になっています。
グラつきがまったくありません。

握ってみると使いやすさがよくわかります。
抽象的に言うならば「刃先先端部分にまで意識が届いているのが実感できる」という感じです。
nijigamitoolさん、この革包丁いいよ!
すごくいい!
フェニックスで置かせてヨ!
うちで売らずにそちらのネット通販で販売のみでもいいからサンプルだけでも置かせてよ!
この感触を皆に知ってもらいたいじゃん!
「今試作品中です^^;値段は12000円くらいになっちゃうんじゃないかな」
とのことでした。
取り扱いなりサンプルおいた場合はまた告知します。