というか、この大阪府立産業技術総合研究所皮革試験所さんがやるイベントは面白くためになるものが多いです。
ただ、いかんせんものすごく固っ苦しく見えるのがなぁ、、、もったいない。
今年春に行った皮革業界総合研修も面白い内容だったので今回も期待しています。
情報交換会、ということで下記項目に関して
(1) 新たな毛皮市場の創造と商品の提案
(2) エコレザーの市場認知度と消費者意識の動向
(3) 靴職人が感じた素晴らしい日本の製革技術の数々を守りたい
(4) 環境に優しい皮革製品の手入れ剤と手入れの基本、手入れの実際
(5) 婦人靴のヒール取付強さに関する問題点と改善策
(6) 百貨店における最近の皮革製品の苦情事例について
(7) QCを味方にしてみませんか?QCを有効活用しませんか?
(8) 革製品をクリーニングして見えた新しい可能性
上記テーマに関して上記8題の情報提供について発表者と参加者との個別の意見交換を進めて頂きます。
とのことですが、それぞれの情報発表時間が15分しかないってのが不安を覚えますが、貴重な機会です。
個人的には百貨店における苦情事例やジャパンレザーアワードの昨年グランプリの菅野氏の話が気になるかなぁ、と。
興味ある方は下記pdfをご覧いただき参加申請をしてくださいな。
1.日 時:平成24年11月20日(火) 12:00〜16:30
2.場 所: 吹田さんくすホール(会場案内:JR吹田駅ビル1番館4階、新大阪から5分)
(吹田市朝日町1番401 Tel:06-6382-7243)
3.発表内容:別紙の講演タイトル・情報提供者・概要をご覧下さい。
4.スケジュール:12:00−13:00 ポスター展示発表および意見交換(第1回目)
13:00−14:25 開会挨拶、口頭発表(第一部)
14:25−15:10 ポスター展示発表および意見交換(第2回目)
15:10−15:55 口頭発表(第二部)
15:55−16:30 ポスター展示発表および意見交換(第3回目)
5. 参加費:2,000円 当日会場でお支払い下さい。
6.定 員:100名(テキストや資料、会場の準備の都合上、必ず事前にお申し込み下さい)
7.申込み・問合せ:別紙申込み書を FAXまたはメール、郵便で下記事務局までお送り下さい。
事務局:大阪府立産業技術総合研究所 皮革試験所
〒564-0002 吹田市岸部中1丁目18−13
TEL:06-6389-2632、 FAX:06-6337-6436 担当:稲次、奥村、道志
案内状pdf
開催概要pdf
〔1〕新たな毛皮市場の創造と商品の提案 1.毛皮に親しみ、毛皮の良さを知ったハイエージな消費者への提案商品。2.主に襟巻き類や小物で「ファー」に親しみをもっている若年層を販売ターゲットにするため、同年代の若いデザイナーを起用した商品。この2極を核にデザイン、着心地のよさで新しい市場を創造した毛皮製品を発表します。
〔2〕エコレザーの市場認知度と消費者意識の動向2009年に開始した日本エコレザー認定制度は、現時点で認知度は低いものの、着実に商品レンジを拡大中です。認定革と非認定革の共存する市場で派手な広告は「エコレザー以外は危険?」との消費者誤解の原因にもなりかねないため、慎重に行う難しさがあります。後半には、革製品全体にスポットを当て、日本国内での消費者の皮革製品に対する意識や購買動向についても調査を行ったところ、非常に興味深い傾向が認められましたので併せてご報告します。
〔3〕靴職人が感じた素晴らしい日本の製革技術の数々を守りたい単身ドイツに渡り、一人一人の足の形に合わせた靴づくりを学びました。解剖学や人間工学を学び、外反母趾やリウマチなど足に持病を持つ人のための整形外科靴の理論や技術を身につけました。帰国後、紳士靴や婦人靴メーカーで修行を積み、その後『一人ひとりの足に合わせた靴づくり』を目指して独立しました。そのこだわりは、日本の皮革製品の頂点を決める『ジャパン・レザー・アワード』(阪急百貨店西宮ガーデンズに展示)で昨年グランプリを受賞しました。その中にあって、日本にもヨーロッパに負けない素晴らしい革があることを発見しました。この技術を守り二次加工、販売の人達にこのこだわりの日本の革の良さを理解して欲しいと思い立ちました。その時の感動を熱く語りたいと思います。
〔4〕新しく開発した環境に優しい皮革製品の手入れ剤の紹介と手入れの基本、手入れの実際創業以来100年以上の歴史を持ち、現在世界80ヵ国以上で愛用されているシュー&レザーケア製品の伝統的ブランド「コロニル」。同社の技術革新並びに自然環境に優しい商品ラインアップのご紹介をします。同時に、手入れの基本である革の見分け方、様々な革の手入れについてブースにて実演をします。
〔5〕婦人靴のヒール取付強さに関する問題点と改善策近年、婦人靴のヒールの折れ、破損などのトラブルが続出しています。この事故は着用者の安全を脅かします。ここ数年、当所に持ち込まれる依頼試験のうち、約40%がヒール取付強さです。ヒール取付強さの向上は婦人靴業界にとって重要課題です。また、実際の事故ではISO測定法とは逆に踵側から爪先側に力が加わりヒールが取れるケースも見られます。そこで、靴材料とヒール取付強さの関係および実際の事故例を鑑みたヒール取付強さの新測定法について検討しましたのでご報告します。
〔6〕百貨店における最近の皮革製品の苦情事例について革製品は適切な手入れを行うことで、長く使用できる特徴があります。従って、取扱上の注意事項をよく理解することが肝要です。最近では、ソフトな風合いの革や淡色革製品が多くなり、一層手入れや保管においてその重要性が増してきています。そこで、百貨店(大丸松坂屋)の消費生活相談コーナーに寄せられた品質苦情の中から、手入れや保管に関する事例も踏まえて、最近の革製品で特に注意すべき点について、ご紹介させて頂きます。
〔7〕QCを味方にしてみませんか?QCを有効活用しませんか? 『同じ過ちを繰り返さない』『不良品を作らない、売らない』をモットーに現場至上主義で、事故が起きたら可能な限り海外でも現場に出向き、改善策を担当者と入念に検討し、問題解決に当たってきました。皮革業界、雑貨業界、QC業界、ものづくりをされている方々への応援メッセージをこめて、品質管理(QC)という役割がものづくりの川上から川下の流れの中、どのように関わることが有効かというポイントをご紹介いたします。
〔8〕革製品をクリーニングして見えた新しい可能性 クリーニング業界では、一部の熱心な会社を中心として、洗えないとされる素材や革製品が洗えるようになってきました。また、染色などのメンテナンスも可能になってきました。洗えないとされる素材や革製品は、それらを作製しているメーカーはもちろん、専門家に聞いても、誰もその洗い方を教えてくれません。故に、自分たちで考え、数々の失敗を繰り返し、理屈より体験を重視してきた結果、新しい可能性が開けましたのでその成果をご報告します。
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