「小物塾やけど受講生2人きたけどあと2人欲しいんやけどなぁ。。授業料高すぎたかなぁ」
?お金を稼いでいる小物職人の稼ぐためのスキル学べるんでしょ。
10時〜17時で実質6時間×1ヶ月4階で24時間。年間40回でしょ?
1時間1600円計算で総額40万弱ならば妥当かちょっと安いかな、と思うくらいですがねぇ。
小物塾 第2期生 募集要項 | Leather Works Collaborations(レザーワークスコラボレーションズ)
「じゃぁなにがあかんのかな?」

Wallet with Cash / 401(K) 2013ん〜〜〜〜〜〜
”流れ”が見えない、からかな。
いつものごとく全然関係ない話から。。
周りにいない人と話すありがたさ
先日2日連続でセミナー行ってきたんですよ。
世界征服は可能か、というセミナーと企画の出し方セミナー
「なんや、それ!(-_-;)」
いやまぁ、ここらは話すと軽く数時間かかるのでおいといて、、、
そこで私が手伝っている「靴のNPOシューネクストにどうやって人を増やせばいいのか」というネタを出して一般の方にアドバイスをもらったんですよ。
一般の方、といっても
「せっかくの休日に時間を潰してまでセミナーに学びに来る意欲がある」
「しかもお金払って」
「さらには作り手でも革業界にもなにも関係がない」
「もひとつ言うならば私とは全く面識がなく赤の他人でその場こっきりの付き合い」
「議論なり思考するのが好き」
という条件を満たした方々です。
今の私にはものすごく貴重な方々ですねぇ。
で、そこで言われたのが「靴の技術を身につけるよりも介護の資格を身につけたほうがよっぽど食っていけるのでは」という質問でしたわ。
良いこと聞くなぁ、と感心したのですがそれに対する私の回答はこうでしたわ。
『実際そうですね。ただ、モノを作る、ということが好きならば介護をやるよりもこっちのほうが楽しいしめしの種になるんちゃいますかねぇ』
この質問の本質は「どっちの水が甘いか」ではなくて「靴、という技術では食べていけるように思えない」ということだと思うんですよ。
前述している方々には「靴の技術で食べていける未来ってのが想像出来ない」ということです。
50代以降とそれ以前との社会認識の違い
今の時代、終身雇用・年功序列なんざ信じている若い人はいないでしょ。
「若い人を潰して会社を維持しよう」という考えの会社もザラにある今の社会で会社におんぶにだっこなんざ期待していませんわ。
そんな現状で「手に技術をつけたい」という考えはどんどんと増えてきています。
これからももっと増えるでしょうねぇ。
それも高校卒業後、ではなくて社会に出て社会に潰されかかった人ほどそう考えますわ。
「このまま社会や会社にいいように使われたら殺される」と体験していますから。
周囲の友達で就職後鬱病になった人なんざちらほら出てきています。
「じゃぁなんで技術身につけたい人がいるのに人が来ないのか?」
「それはもちろんSEO対策が!宣伝が!広告費が!」というのはほんとにもう阿呆というかなんというか。
いい加減SEO対策が重要なんです!みたいな営業電話は頭悪いからやめてもらいたいものです。
必要なのは道筋やストーリー、流れですわ。
この技術を習得するのに年間〜〜万円かかって〜〜時間かかっるけど、習得するとこのようにお金儲かって生きていけるよ、という”流れ”ですね。実例が一番いいなぁ。
(厳密に言うと道筋やストーリーはまた違う用語なんですが、、)
あとは「この塾に入ったらこのように食っていける人がいるよ!」とか「こういうものが作れるよ!」とか。
そういう流れ、ですね。
革業界の請負職人、といわれる人ほど「いや、習得できるかどうか、それで食っていけるかどうかはその本人次第だよ!」と言いますわ。
けど、それは単なる予防線にしか見えません。
教える側に「無責任にあおる覚悟」が足りていない。
そこで「食っていける!俺は食っていけた!だから君も頑張れ!」と言い切れる人はそういう技術を教える教師としても人を率いるトップの人間としても非常に向いていますわ。

fire / matthewvenn
「無責任にあおったらあかんやろ?」
いいんですよ、無責任で。
「職人になれる!俺みたいになれ!」と言おうがダメなやつはどうせダメ。気にしちゃダメ。
「海賊王に俺はなる!だからついてこい」って言っていたのに結局なれませんでした!でも仲間は責めない。ついていく、と決めたのは本人だから。それに海賊王にならない限りはいつまでも海賊王は目指せる。認めない限り失敗はやってこない。
情報や教育の受け手はそこまで責任追及しません。
途中で脱落しても自業自得と納得するかネットなりで攻撃してくるのが関の山です。
「ネットなりで攻撃されたらあかんのちゃうか?」
どうせ目立っていたら何してたって攻撃されます。
今の時代目立ったら攻撃されることは覚悟するべきです。
攻撃された時に何を守り、何をすべきかを考えて準備しておくべきであって攻撃を恐れて何かをしない、ってのは結局死んでしまいますわ。
技術なりを習得する、と覚悟を決めた人は強い人です。
終身雇用・年功序列なんざ信用していないからこそ、技術を習得する、と覚悟を決めている。
ならば前述の「大丈夫!俺もできたからお前もできる!」なんて煽り文句がどうせ無責任なものだとわかっていますわ。

Eating elephant / Tambako the Jaguar
食っていけるの、革職人って?
革業界はちょいと特殊で流れがめんどくさいから表に公表しなさすぎて今の時代まで来てしまいました。
そのため革職人、という言葉が独り歩きしていて、若い人のイメージする革職人と実際の革職人の現状があまりに離れすぎています。
例えば!
お店を構えてお客にオーダーメイドを月に数件、普段はお店に作った品を並べる革職人さん
と
メーカーさんからこれを組み立ててくれ、と依頼される仕上げの縫製革職人さん。
お金の入る安定性や出費を考えると後者のほうが安定しています。
(もちろん腕と設備はいりますし、メーカーがつぶれた時の対抗策を準備しておかないと死にます)
ただ、大儲けできるのは前者ですな。でもそれは博打。
砂漠に落ちた針を探すレベルとは言いませんが、家の中で落としたビーズ1個を見つけるレベルの困難さが要求されます。
なぜなら出費や必要とされるスキルが前者は多い。非常に多い。

IMGP2374 / Wry2010
「請負職人は安定性あるけどメリットが他にあるか?」
ありますよ。
私が見ている限りでも
・小物職人の場合自宅工房でいける。しかも必要面積は少なくてすむ
・機材はミシンと漉機でok。
・自宅工房なので通勤などしなくてもいい。満員電車も関係ない。
・熟練の職人、60、70代は今後急激に減ってその下の50代前後の職人が壊滅寸前。
・仕事中はずっと一人っきり。音楽なりTVはご自由に。
・大儲けしたいならば人を雇えばいい
こういう点は十分メリットです。
まぁ出会いないので結婚したい方は頑張ったほうがいいですが。
他にもメリット・デメリットはありますが話すとキリが無いので。
で、小物塾ならば
・1年後腕はつく。食っていくだけの技術は教える。1年できっぱり卒業。
・ミシンと漉機はあったほうがいい。ミシンと漉機を持っているならば学んだ内容はより深く身につけられる
・そもそも請け負い職人というのはどういう仕事なのか
ここらをきちんと説明すれば人は来るでしょ、と思うわけで。
※下記小物j区は3月7日、満席となりました。
小物塾 第2期生 募集要項 | Leather Works Collaborations(レザーワークスコラボレーションズ)
3月いっぱいは毎週土曜日に見学会。
3月9日土曜日は15時半〜17時まで見学可能。
当日は大阪革団体3つ共同イベント「本日は革日和♪」もありますのでテクテクと歩いて見に行くのもいいかと。
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革業界のちょっと特殊な流れってぇのは3月9日 バッグ業界の裏側をちょっと覗いてみよう(大阪府)セミナーを聞けばちょいと理解はできるから興味ある方はぜひに。
文責:ムラキ