困り顔の高嶋です。

先日のブログでも告知したように、最近
コードバンのお問い合わせが増えてます。
コードバン=扱いにくい
といったイメージが強いようで。
どうやってコバ仕上げたら良いの?
曲げには強いの?
縫いにくくない?
漉いても大丈夫?
カットは普通のカッターで大丈夫?
失敗したときのダメージがでかいんですけど・・・
なんでこんな良いお値段?
コードバンのブログいつアップすんの?
などなど(汗汗)
実際どうなの?といったお声頂いてます・・
やってみないとわからない!じゃあやってみよう!
ということでコードバンで名刺作りをしてみました^^
コードバンを初めて使う際の参考にしてもらえたら嬉しいです。
使用したコードバンはフェニックスの
「オイルコードバン アンティーク」
サイズは17DSと少し小さめ、
染料染めなので自然なムラ感が出ています。
本来なら色ムラがある部分目立たない箇所のパーツにするのですが、
少しでも無駄なく取るために、色々試行錯誤。
トレースは丸キリで行いました。
1度線を引いたらやり直しは効かないですが、細い線が書けるのでずっとこれを使っています。
〜切ってみた〜
表面がつるつるしているので、トレースの際、型紙が滑るので要注意です。
また金属製のサシを使っている方は、丁寧にやらないとカットする前から吟面がキズだらけになりかねません。
それ以外は普通にカットできました。
できるだけ歪みのないピシッとしたデザインが似合うと思うので、慎重に切っていきます。
手持ちのカッターナイフで問題無く裁断完了。
〜漉いてみた〜
ドキドキの漉き加工。
コードバンは繊維の層が独特の形状をしているので、とても漉きにくい革です。
漉き機を1mmに設定をしてコードバンを通すと0.8mmmになってしまいました・・・・
これはコードバンのプレート状の繊維の層に刃があたり逃げてしまうからだそうです。
これがもし0.6mmに設定していたら、粉々になってしまっていたかもしれないです…
コードバンを薄くしすぎるのはとてもリスキーですね
薄い床革はすぐに破れてしまいますよね。
それと似た感覚なのかなと思います。
また漉きの厚みもブレやすいので、そのあたりも注意が必要です。
フェニックスでは漉き加工を受け付けていますが、こういった点をご理解いただいたうえで、漉き加工を
依頼して頂けるとありがたいです。
漉き加工のご依頼はこちら
フェニックスのネットショップ→漉き加工
キメの細かい美しすぎる吟面にビビりまくって、なかなか裁断の刃が入れれませんでしたが、
なんとか漉くところまで辿り着きました・・・
実際触ってみるとハリが強く、殆ど伸びないのでカットはやりやすかったです。
値段を別にすれば、初心者の方でも扱い易いかもしれませんが、ミスった時のショックが
色々とでかいので、その点はお気をつけ下さい^^
次回は床面やコバの仕上げに入っていきます。